日本ダービー2017の振り返り

レース情報

出走馬

今年は皐月賞組ではなく青葉賞勝馬のアドミラブルが1番人気に推された。ここ10年で皐月賞組以外が1人気になったのは、2008年のディープスカイ(NHKマイルC)、2013年のキズナ(京都新聞杯)の2頭のみである。この2頭はいずれもダービー馬となった。青葉賞馬がダービー馬になれないというのは良く知られているが、青葉賞のパフォーマンスを見ると1人気に推されたのも頷けた。

2人気以下は皐月賞組が続くが、皐月賞馬のアルアインは4人気、2着のペルシアンナイトは6人気だった。キャリア4戦で皐月賞未出走のサトノアーサーが期待を集めて5人気に割り込んだ。

レース条件

東京芝2400mの距離は初めての馬も多く、皐月賞組でも距離適性が不安視されている馬もいた。

今回はCコースに変わり、天候も良く馬場の中程がよく伸びた。内の伸びは案外だが、逃げ粘るパターンは見受けられた。

予想

昨年同様、今年も皐月賞の上がり上位組を重視した。内容については、事前予想記事「日本ダービーは皐月賞の上がり上位馬に注目」で書いた通りだ。

加えて、別路線組の取捨とレーティング情報、当日気配などを合わせて検討した。

◎12 レイデオロ
○1 ダンビュライト
▲10 ベストアプローチ
△4 スワーヴリチャード
△11 ペルシアンナイト
△18 アドミラブル
△7 アルアイン
△5 クリンチャー

消した理由
サトノアーサー:キャリア不足、重賞勝ちなし
カデナ:皐月賞で見所なし、鞍上に不安

購入馬券

レイデオロの単勝が本線馬券だった。レイデオロを軸にした3連系馬券が追加馬券、▲ベストアプローチの単勝が押さえ。

単勝:12、10
3連複:12-1,5,10-1,4,5,7,10,18(12点)
3連単:12→1,18→1,5,11,18(6点)

馬券

的中馬券

※画像は、Club A-PAT の投票照会サービスから引用

 

 

レース結果

展開・着順

スタートはほぼ横一線で大きく出遅れた馬はいなかった。1コーナーではマイスタイルとトラストが先行、アルアイン、ダンビュライトも好位につける。スワーヴリチャード、ペルシアンナイトは中団、レイデオロ、アドミラブルは後方の位置取り。

2コーナーを過ぎて向こう正面に出るとレイデオロが早くも進出して3番手に取り付く。1000mの通過が63秒2の超スローだったことから仕掛けたのだろう。アドミラブルもやや押し上げたものの大きくは変わらず。やや遅れてペルシアンナイトも4番手まで押し上げた。その後、4コーナーまではほぼ隊列は変わらず。

直線に入るとマイスタイルが最内を1頭だけ離れて粘り込みを図る。レイデオロが並びかけるが、アルアインやスワーヴリチャード、ペルシアンナイトも追い上げる。アドミラブルは大外を伸びてくる。

早仕掛けで厳しいと思われたがレイデオロがそのまま後続を凌ぎきってゴール。まだ余裕があるように見えた。追い上げたスワーヴリチャードが2着、アドミラブルが3着に入った。最内で粘り込んだマイスタイルが4着。2冠目を狙ったアルアインは5着だった。

 

各馬情報

レイデオロ(2人気 1着)
外目の枠でやや後方から。超スローペースと見て向こう正面で一気に2〜3番手まで押し上げ、直線でも渋とく脚を伸ばして後続の追撃を振り切った。鞍上の手腕はもちろんだが、馬の能力があってこそできたことだろう。G前でもまだ余裕があった。

ダンビュライト(7人気 6着)
絶好枠から先団追走。ペースが遅くて動きたかったようだが、内枠が災いして動けず。だが皐月賞ほどの勢いがなかった。距離の問題ではなさそうだが、何となく昨年のエアスピネルのように勝てそうで勝てないイメージがしてきた。

ベストアプローチ(11人気 9着)
もう少し混戦でもつれた展開になれば面白かったのだが、現時点ではここまでが精一杯だったか。

スワーヴリチャード(3人気 2着)
もう少し重い印を打つつもりだったが、-12kgで少し物足りない感じがして評価を下げた。しっかり仕上がっていたということなんだろう。中団からよく伸びたが勝馬が強く差が縮まらなかった。

ペルシアンナイト(6人気 7着)
皐月賞では◎を打ったが、展開と好騎乗もあっての2着。距離的にもやや厳しいだろうと思ったが能力の高さを評価した。向こう正面ではレイデオロの後から押し上げ先団に取り付き、直線では一瞬追い上げを見せたが最後は失速してしまった。

アドミラブル(1人気 3着)
青葉賞での圧勝から1人気に推されたが、さすがに大外枠でこのペースでは厳しかった。だが直線では大外から一気に伸びてきて3着を確保した。上がり33.3秒はメンバー中最速だった。今回は枠も展開も向かなかった。青葉賞馬はダービー馬になれないジンクスは破れなかった。

△アルアイン(4人気 5着)
枠も良く、好スタートでうまく先団追走できたのだが、それ以上伸びることも下がることもなく、皐月賞の勢いがなかった。距離適性もあるのかもしれない。

△クリンチャー(9人気 13着)
ペースが遅くなると見て、皐月賞での粘り込みの再現を期待したのだが、スタートからの出脚が今ひとつで1コーナーでは6番手、その後は馬群の中で見せ場なく終わった。

マイスタイル(14人気 4着)
好枠・好スタートでハナへ。うまく折り合って超スローに持ち込んだが、レイデオロの押し上げは誤算だっただろう。直線では1頭だけ最内を進み、粘り込みを図った。最後はアドミラブルにクビ差で捕まったが、アルアインをハナ差凌いで大健闘の4着。ここはやはりベテランの好騎乗と言えるだろうか。本来ならクリンチャーにこの競馬をして欲しかった、逆に皐月賞でこれ競馬ができれば面白かったのだが。

 

所感

過去10年を調べても、1000mを63.2秒という超スローペースはなく、59〜61秒の流れである。オルフェーヴルの勝った2011年は62.4秒だったが、この時は雨で不良馬場だった。いかに今年がスローだったかがわかる。勝ちタイム2.26.9も速い時計ではない。やはりルメールの好判断を称えるべきだろう。アドミラブルは人気を背負った分だけ動くのは難しかったのかもしれない。

レースとしてはレイデオロのまくりと粘り、スワーヴリチャード、アドミラブルの追い上げ、マイスタイルの必至の粘りと面白いレースだった。

ルメール騎手はこれで3週連続のG1制覇である。2000年以降の平地G1の連続勝利を調べてみたが、3連勝は初めてである。連続勝利は16回あった(3回:武豊、福永、2回:安藤勝、蛯名正、1回:横山典、岩田、デムーロ、川田、デットーリ、ペリエ)。次の安田記念ではイスラボニータへの騎乗が予想される。4連勝の可能性も十分にありそうだ。

 

なお、皐月賞の上がり上位馬、レーティング予想の検証は次稿にアップする予定だ。